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さらば晴れた日

  もうすぐ表参道での仕事が終わるので、はじめてあのあたりの美容室に行った。いい人だった。何回か書いたかもしれないけど、あの辺の雰囲気が結構好きだった、都会でおしゃれだけど落ち着いていて、いつ行っても晴れている感じがして、涼しくていい匂いがする。 外国人が多くて、表参道の外国人は楽しそうでなんとなく好きです。犬もよくいる。 よく仕事が変わって、そのたびにやっぱり寂しい気持ちになる、 たぶんいつか、もしかしたらずっと先にもここに来ることはあって、その時駅から会社までのこの通り道にさしかかった時に当時のことをすごくなつかしがって、 あのころに戻りたいなんて思うかもしれない、そしたら今ここにいて嫌々会社に向かっている自分は一体、どうしたらいいかわからなくて、少し怖くなった。そしたら目の前に変な木があったことに初めて気づいて写真を撮った。 この近くには信じられないくらい多くの鳥が住んでいる生垣があるらしい。 時間があったので少し散歩した、通ったことなかった道も通った。 特に大きな収穫はなく、美容室の人が教えてくれたタイ料理屋もしまっていた。 この一年は、ぽっかり空いた時間に、寝てるよりいいと思ってふらふらするみたいな、ずっとそんな感じだった。それが逆に良かったかもしれない、気合い入れすぎず。

おどろき顔

  バッティングセンターのちかくに全然人が入ってないラーメン屋があって、味はものすごく普通で、美味しくないラーメンなんてあんまりないなという気持ちになる。 広くて空いているところが好きなので今日2回目いってみたけど、今度は他に誰もいなかった。 こないだきた時もそうだったんだけど、 にんにくとかどうしますか?と聞かれて全部普通でと言ったらなぜかちょっとびっくりしていたのがおもしろかった。 バッティングセンターは混んでてさいあくだった。みんなやさしいんだけど。 昨日の夢では大きな美術館にドラえもんの展示を見に行った、その美術館は駅から直結で、すごく広い地下みたいな道でつながっている。 途中にどこに繋がってるかわからない分岐点があり、途方もなく続いていてこわかった、その近くに大きな中華屋があって、そういえばここ来たことあるな、美味しかったんだといって入った。 うまく思い出せたら、できる範囲で絵に描いてみたい。食べる前に目が覚めた。相変わらず文章がうまく書けない。

夕方のオカルト

  どうして眠れないのか、考えてもそんなにたくさん理由があるわけじゃない、今日は起きてから何時間経ってるのか、何時間たっていたら寝るのに自然なんだろうか、いつまで経っても決まらない。 明日は4時に家を出て飛行機に乗らなきゃいけない、本当にそんなことが可能なのでしょうか、買ったまま見ていなかった映画を見た。 その映画はインターネットで存在を知って、インターネットの通販で買った。僕らはいくら映画や小説をすきといっても、インターネットを否定できない。 子どもの頃使ってた鉛筆立てが出てきて、変なシールが貼ってあっておもしろかった、最近はベイブレードも発掘して遊んでいるし、どんどん子供に戻っていく、というか大人だったことなんてあるんでしょうか。 小学生のころ、夕方、授業中だった気がするけどそうじゃないかもしれない。 窓の外、夕焼けに飛行機が飛んでいたのを友達と見ていた。 手前には宇都宮の街が見えている、 飛行機の形は窓の中を、左から右へまっすぐ進んでいって少し高いマンションか何かの建物の後ろに入って、そのまま出てこなかった。 その時はやっぱりオカルトがはやっていて、あれはUFOだと、たった今見ていたことを証言しあった。よくわからない話だけど、説明がつかない、ということを言われるとドキドキしてしまう。バカみたいですが。

この川に

  表参道のアップルストアに犬が入っていくのを見た、黒に近い茶色でプードルみたいなそこそこ大きい犬、それは別に禁止ではないんだと思った、飼い主がきちんと予約していれば。今はどうなんだろう、一時期は、ちょっと新しいパソコンを見たいだけなのに予約しないと入れませんと言われて、不機嫌になったりした。犬の話ばっかり、人間よりも犬の方が少ないから、犬がいると目がいくし、犬にとってもそれは同じだろうか。 井戸川井子の小説を読んだ、すごく共感できた気がする。すきとか愛してるとか、人に向けてなくて言ってもいいんだと思った。 帰り道、今の帰り道には、 早く帰れる電車と遅くなる電車がある。 速い方はすごく混んでいて、人間の乗る乗り物ではない、動物にだってかわいそうだし、あれは本当はどこにも存在してはいけないものです。 それで遅い方はそこそこ空いているけど、30分くらい遅くなる。でも遅い方は、扉の上の電光掲示板に滅多に駅の名前が表示されないから、ちゃんと聞いてないと今どこについているのかがわからないくて、結構困る。 今日は遅い方に乗っているけど、どこかの駅で止まったとき、開いたドアの方を見たら、真っ白な何もない壁があった、何があるのか一瞬わからなくて、外の景色がものすごく霧がかっているように見えて、ちょっとくらっとした。今日はなんかちょっと変な人ばっかり乗っている気がする。 新百合ヶ丘に着いたらみんな降りて、やっと静かになった。腕に謎の腫れ物ができたので、来週には病院に行かなきゃいけない。 昨日はすごく暖かくて強い風が吹いていたから、ベランダに出たら気持ちが良かった。

君は雷鳴製造機

僕は 顔認証をするときいつもちょっといい顔をしています、いつでも携帯に見られている。 SNS の正しい使い方ってなんなんでしょう、ずっと前に先輩が、 SNS は人の悪い部分が出るよねって言っていたこと、また別の先輩が、 SNS では本当に大事なことは言いたくないって言っていたことを覚えている、先輩の発言を僕はけっこう覚えていますよ。 写真が上手くないからみんなが載せているような写真が撮れなくて、大学の写真の授業でも全然褒められなくて、提出の日にやけくそで自分の家の汚い台所の写真を撮って出したらそれだけちょっと褒められた、あれもお情けだったかもしれないけど、でも褒められていた人たちの写真も必ずしもみんないいとは思わなかった。 車のカーステの部分がおかしくなって、携帯から音楽が流せなくなったので、仕方なくラジオを適当に聴いていたら、ラジオの人が「最近ねこの国っていうネットスラングがあるのを知っていますか?」 と言っていた。ちょっと気になって聞いていたら、終わってるねこの国、っていう意味らしくてがっかりした。そんなことみんなわかってても楽しくやってるんです、ねこの国の方がましだとしても。

シルバーレイク・ストーリー

  少しは勉強のためと思って映画を観るようにしていたのが意外と続いている、 好きな映画とかおもしろかった映画はあんまり人に教えたくないんだけど、すごく変な映画があって文章にしたくなった。 少し高級な住宅街に、無理して住んでるちょっと冴えない若者がいる。部屋の窓から大きな綺麗なプールが見える。 向かいには綺麗な女の子とかセレブみたいな人が住んでいて、ドキドキしたりしている。 ある日近所の素敵な女の子と仲良くなるんだけど、それからすぐに突然失踪してしまう。家はもぬけの殻で、意味深な暗号みたいなものが壁に残されている。 なにかに巻き込まれたんじゃないかとちょっと心配になって、名前もしらない女の子を探してみようとすると、思っているより遥かに大きなアメリカの、世の中の闇を知ってしまうことになる。夏の話。 こう書くと結構面白そうなんだけど、 そんなに面白くはないと思います。 2 時間半は長いし、映像が特に綺麗なわけではないし、なんか A24 っぽいし ( ここの映画はすぐ意味深でごまかす ) 、そもそもなんで彼があんないい家に住んでるのかもよくわからない。 全ての出来事がふわふわしていて、起きたら寝汗かいてる長い夏の夢のようで 結局のところ世の中をどこまで深掘りしようと、自分にとっての世界は自分の気持ちでしかないような、そんなメッセージもあるのかないのかわからないようなつかみどころのない話。 ふざけていたり、こわかったり色々と気になるシーンはあるんだけど、なんか全体的にバラバラで、ただその女の子は犬を飼っている、そのことが結構重要なことだった。 最後のシーンでなんか急に悲しくなって泣きそうになった。 すごく思い出したりする映画でもないんだけど、自分が忘れてしまったら世の中から消え去ってしまいそうで、印。 本当は 1 番人に教えたくないかんじの映画について書いてしまったのかもしれないけど、もうしょうがないです。

summer greeting card

  すごく暑かった日、会社に行ったらはじまりが 2 時のはずが 4 時になった。暇つぶしに読む本がほしいと思って散歩していたら、狭い道のはじっこに小さい本屋を見つけたので入った。 そこには向田邦子の本がたくさんあって、読んだことないエッセイをひとつ買った。 そこのおじさんは当時の向田さんのことを色々話して、オールヒットでしたね、と言っていた。 この近くにに本人が住んでいたマンションがありますよ、と教えてくれて ちゃんと暇だったので行ってみた。 黄色いタイルで、骨董通りの一本向こうの、イッセイミヤケの向かいの小さな神社の、、と一生懸命に教えてくれたけどよくわからなかったので地図で調べた。 思ったより大きな黄色い、というかベージュのマンションがあって、ここで向田さんはたくさんの猫を、と思った。 今日の仕事は無しになったと言われて、その日は神宮球場では試合がなかったので、渋谷の映画館まで大きな道を歩いて行った。リードをつけていない小さい犬があるいていて、なんとなく、この犬はチャッピーだと思った。ぴったりでいい名前だと思ったけど、この間そのへんの猫につけた名前もチャコだったのを思い出した。 青山ブックセンターは大きすぎるので行かなかった。映画のチケットを買うか、先にご飯を食べるか迷っているところで、やっぱり仕事になったと言われたので、うどんを食べて歩いて戻った。