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さむい日

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  最近全然小説を読んでない、最近というかもうずっと。特に高校卒業してから、そんなこと考えても仕方ないけど、減っている。だんだん頭がわるくなっていく。何を書こうとしたか忘れてしまった。 それでも今日はレイモンドカーヴァーの、ジェリーとモリーとサムっていう短編を読んだ。よく読み返す村上春樹のファミリーアフェアに似ていると思った。薄い氷の上を歩いてるみたいだ、と主人公が言っていた。 無理やり感想を言ってもしょうがないけど、しっくりきたのできっとまた読み返すと思う。 大学受験の時、一年前に合格していた友達の家に泊まった。 彼は大学から近すぎるところに住むのは嫌だと言って、一駅くらい離れたところに住んでいた。家はそんなに気に入ってたわけではないみたいだけど。 大学までは歩いて 30 分くらいかかる距離だったけど、なんとなくその四日間は歩いて通った、犬を散歩している人が多くて、行きと帰りでいろんな種類の犬を見ることができた。 初めて最寄りの駅で降りた時は夜で、すごく寒くて、雪がまばらに降っていたけど、足元ではすでにぐずぐずになっていた。薄暗かった。 2 月の寒さのことを考える時、そのことが基準になっている。スーツケースを持って、駅から 1 人で歩いて行ったと思う。 受験は案外早く終わるので、その四日間は帰ってくると昼寝をしたり、映画を見たり、ファミレスでダラダラしたりしていた。 第一志望の受験は終わっていて、それでも緊張感はあるけど少しほっとしたみたいな不思議ないい時間だった。 初めてバトルロワイヤルを見て、夢にも出てきた。 いちおう受験生の自分をロフトに寝かせてくれて、彼は下のこたつで寝ていた。 寝る時、友達はとっておきのものがあると言って、長いペットボトルのようなものを出した。 昔お土産で買ったんだ、うまくやると光ってくるくる回ると言っていた気がする。でもその日は結局うまくいかなくて、光るところは見られずに寝てしまった。 結局受かったので、入学してからも何度もその家に行ったけど、自分が大学二年生くらいの頃にその家は引き払ってしまった。自分のことのように悲しかった。 そのあとも大学からその家のあたりの道はよく散歩した。 受験が終わって帰る時、どんなふうに見送ってくれたのかはあんまり覚えてない、晴れていて、駅の写真を撮った気がする。