ダークリスト
道が混むのが嫌だから急いで準備して家を出て、高速道路の上で、財布を忘れたことに気づいた。
カードもないし、どうしようもないけど、同じような人はきっといるはずだから(そんなことばっかり)と言い聞かせてとにかく降り口へ向かった。
やっぱり携帯では払えなくて、料金所の呼び出しボタンを押した。スピーカーに向かって事情を説明したら、少しむすっとした感じの、黄色い反射板をつけたおじさんが出てきた。今回はいいですよと言われるのを期待したけど、
そういうことにはならなくて、地下道を通って事務所へ案内された。地下道への入り口は映画のようにパスワードを入力していて、番号が見えてしまった。
地下道は狭くて、こういうところにはもうあまり来ることはないだろうなと思った。
事務所には3人くらいの人がいて、怒られるかなと思っていたけど
向こうの人たちもあまり慣れない手続きみたいで、行ったり来たりしながらバタバタしていた。ここに必要な情報を書いてくださいと言われて、焦って書いていたら名前を書くところを間違えた。
財布もないし名前も間違えて、なんだこいつはとおもったかもしれないけど、その受付の人も間違えて8月のカレンダーを見たりしていて怒られていた。
お金をどうするのか。郵便局で振り込むか、返しに来るか。
帰りの車でまた通るので、その時に返しますと言ったら、今日の夜12時をすぎると、あなたは
リストにのってしまい、そうなるとあとあと厄介なことになるかもしれないので、できればそれまでに来てください。といわれた。
帰りはまた最初のおじさんに案内されて地下道を通って車に戻った、今日の夜にはこの辺りで花火大会があるんです、きっと道が混むと言っていた。
ここは24時間やっています、というのが心強かった。
途中で黄色い部品が取れてしまったので拾った。
夜、お金を返しに行ったのはギリギリだった。10分前くらいについて、2000円を払った。すごく喉が渇いてしまって、明らかにあるわけないのに、ここには自販機はありませんか?と聞いたら、ないですけど、お茶があるので、と言って、ペットボトルのお茶とエナジードリンクをおまけにくれた。24時間人がいる場所。
花火大会は全くかぶらず、空いてる道で帰った。
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