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大きすぎる建物

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  土曜日は本棚を買って友達からソファをもらった。それでも一日中憂鬱で、日曜の朝も変わらなかった。なんとなく携帯を見ていたら面白そうな映画が高崎でやっていて、予定を確認したら今日しか行けないと思い、行ってみることにした。車で片道 2 時間くらい、でもおれの車はそんなにスピードが出ないのでもう少しかかったと思う。前の日に見た映画の主人公を真似して、たくさん重ね着をして家を出た。 映画にはギリギリ間に合った。いつも不思議なんだけど、どうして図ったようにギリギリになるんだろう。 途中サービスエリアでうどんを食べた、きのこが入っていたので残した。 外は寒くて、まだお腹が空かなかったからもう一本見た。 映画を見終わって、高崎駅の辺りを歩いた。気持ちよかったけどお店はわりと閉まっていて、軽く食べたいと思ってふらっと入ったお店が想像以上に高級な感じで失敗した。ハンバーグを頼んだけど、きのこが入っていたので残した。 帰り、近くにバッティングセンターがあったので行ってみた。広くて誰もいなくていい感じだった、店のおじさんがテレビで暗いニュースを見ていた。 近くに大きすぎる建物があってこわかった、なんていうか車で近づいても近づいてる感じがしなくて、距離感が狂う。とにかく不気味だった。 帰りの車でラジオを聴いていたら、鳥の餌の話をしているところで、化学飼料研究所というのを見つけた。 映画は結構面白かった。短編集。最後のシャブロルの映画、男の子が耳栓をしている間に母親が死んでしまう話が心に残った。

消えた3時間?

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 がっかりかもしれませんがタイムリープ的な話ではありません。がっかりしないでください。 前の仕事をやめて一ヶ月くらい経った。子供に絵を教えるバイト。教えるというか、結果的には遊んでただけだけど。 内容はともかく、場所がとにかく遠かった。車で片道 1 時間半、特にそこに行かなきゃ行けないこともなかったのに、成り行きでそうなった。おかげで運転も大分慣れた。 田舎の街なんだけど、田舎っていう言葉もなんか違くて、遠くの街っていう感じ。 子供がいるんだから住んでる人がいるわけだし、一応駅からも近いから、コンビニとかブックオフとか色々あるんだけど、あのあたりはなんとなく世の中から離れていて、他の世界と時間の流れが違っていて、昼は白っぽくて広くて、光が澄んでいたような感じがする。街自体が思い出みたいでふわふわしている。あと駐車場がやたらと広い。 仕事は昼からのはずなんだけど、なぜか夜の景色を思い出すことが多い。 通っていたのはちょうど一年くらいだった。毎日通った時期もあれば、週に一度の時期もあった。大まかにいえば前半は受験生を受け持っていて、後半は子どもだった。 いつまでここにいるんだろう、こんなところにいていいんだろうかと毎日少しずつ不安だった。受験生を教えているときは暇な時間がたくさんあったから、仕事をしたり、早めにきて映画を見たり、バッティングセンターに行ったり、好きに過ごしていた。一度だけ布団を持って行って泊まってみたけど、余計に疲れる感じがしてやめた。 基本的に受験生の授業が始まるのは夕方からなので、やっぱり多くの時間は夜だったんだと思う。 その時はそんなに思ってなかったけど、今思うとその時に流れていた時間は独特で、さみしい気持ちでいろんなことを考えていた。けどなんとなくなつかしく、かわいそうだけどかわいい思い出だと思う。 自分のことかわいそうっていうのは別に悪くないのかもしれないと最近思った。 こんなこと言ったらだめかもしれないけど 本当は戻ってずっと子供たちと遊んでいたい、なんでわざわざ疲れるために東京に行くんだろう、映画みて、野球みて、子供と遊んで、おれはほかになんにもいらないのかもしれない。 大人といると疲れるけど子供といると回復する。疲れるけど。

さよならびけん

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  大学の画材屋がなくなるらしい。店ができてから48年と書いてあった。 受験で時計を忘れて、慌てて買いに行った時からお世話になっている場所。その年は落ちたけど。時計もなくした。 特に素晴らしいとも思ったこともないけど、大きな不満もなく 4 年間あたりまえに通っていた。変な買い物をしても変だなという顔をせずにいろいろ売ってくれた。何をどう買っていいかわからなくて効率の悪い買い物ばっかりしてたけど、そんな人たちばっかりだったんだと思う。 閉店のお知らせはコピー紙一枚にさりげなく、つつましくて、でも心に残るいい文章だなと思った。こんな素敵なお知らせを出す店を潰してまで立つ世界堂はいったいどれだけご立派だっていうのか。おれはおこっている。モナリザなんか燃やしていいから、どうしてもというならせめてあと 2 年続けて、 50 年を迎えてから終わってほしかった、でもそういうことにこだわらないのがいいところかもしれない。あと、みんな多摩美のカレーは微妙だって文句言うけど、おれはあのカレーが美味しくて大好きです。 卒業したからもう関係ないけど。

地球からの手紙

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  うちを地球とする。 コンビニが太陽で、そうすると郵便ポストが月、と言った位置関係になる。 それで、手紙を持ってコンビニに切手を買いに行き、そのまま貼って、帰りにポストに入れて帰ろうという計画を立てるのだけど、よく忘れて切手を貼った手紙を持って帰ってきてしまう。 わざわざ大きいものに例えるまでもないしょうもない話なのですが、ノンフィクションです。 これはなんか、映画で言うとアポロ 13 みたいな、あれは太陽にはいかないか、でも月をぐるっと、あんまり言うとネタバレになるかもしれないけど。 帰りは雲が流れるのが早かった、あとで見たら、明日は台風がくるらしい。 (順番が狂ってしまった、8月の終わりのメモです。)

遠いところ

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  ずっとやろうと思ってた展示の打ち上げをしてきた、焼肉を食べた。隣の人たちがうるさくてどうなることかと思ったけど、どうなることもなく最後までうるさかった。松坂大輔の動画を見ていたら癒された。野球をよく知らないころからかっこいいと思ってたけど、やっぱりあの人は華があるというか、でも引退した今は見てるとなんだか癒されるところがある。 東京と宇都宮を往復して、 5 時間以上運転していたので腹ペコだった。おれは長い時間運転すると腰の左側が痛くなる。この間整体に行ったら身体が硬いと言われた。歯医者に行ったらきれいに磨いてますねと言われたけど、おれは歯医者の前だけちゃんと磨いている。 キムチとお肉と、ラーメンのハーフと、ご飯は大盛りにしようとしたら、店員さんが心配そうに結構大きいですよと言うのでやめた。いつもはたまごスープを食べるけど、今日はやめた。 急に寒くなった夜だけど、まだ一日目なので楽しむ余裕がある、少し歩いてから車に乗った。最後にもらうミントの飴の味。そういえば帰る途中、霧がかっているところがあった、月は途中まで赤かったけど途中から白かった。高速道路ではてきとうに 00 年代の邦楽がごちゃっとしてるやつを流していて、アクアタイムズの虹の、二番の歌詞が実は良いことを知った。今年を振り返るにはまだはやい、聞かなくていい言葉もある、とりあえず生きて帰ってこられてよかった。

なんという男なんだ

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  涙なくして語れない、今年の村上は最後の最後で 56 本目のホームランを打ちました。 そのときはソファーでうとうとしていて、ちゃんと記憶がない。でも実況なのか歓声なのか、あるいは勘なのか、打った瞬間、正確にいうと打球が上がった瞬間のテレビをみていた、打つところは見れてなかったけど、なんとなく雰囲気で、村上が打ったんだと思った、それで打球が伸びて、スタンド、それも中段に入って、さっきまで眠かったことを忘れてもうずっと騒いでいた。村上がよく、打てない時でも応援してくださいと言っていたことを思い出した。試合が終わるまでずっと、テレビと携帯を食い入るように見ていたから目がすごく疲れて、そのあと咳がとまらなくなった、だけど、ヤクルトファンとしてこんなホームランが見れたなら寿命なんて多少縮んでもいいなとほんとうに思った。

1:44

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  #9910 という番号があります。ちょっと調べたら出てくるのにいままで億劫で調べなかった。 夜中に散歩していて、あのあたりには猫が多いと知っていた、最近はタヌキもいるような気がしていた。 9910 に電話をすると機械の声が案内をする。 3 を押したけどうまく行かなくて、もう一度かけ直した。すると穏やかな声の男の人が出て、きかれるまま住所や車線を伝えた。都合よく住所の書いてある建物があった。猫か、たぬきか、わからないんですけど と言った。わかりました、こんな時間ですので、回収は明日になります、と言っていた。踏み込んだことはなにも言わなかった。名前と、電話番号を伝えた。電話をしている時、後ろから人が来ていた。 猫かたぬきに手をあわせたけど、どっちかもわかってない人間にされても、って思うかもしれないなと思った。でもそうするしかなかった。緊張したので、電話をきったあと、おかしいけど少しほっとして、それでも自分の中にはやっぱり他人がいるんだなと思って、少し混乱した、この感情はまるで芸術だなと思った。デザインなんかやめたくなった。ちょうど今日からキンモクセイの匂いがしていて、なにか混ざったような気がしたけど、ほかの匂いはわからなかった。