飛行機をのがすまで 前編
何年か前に行った占いで、2021からは運が良くなると言われた。その時はまだあと数年あるのかと思っていたけど、やっとこの時が来た。ただしそれは4月からの話であって、3月まではむしろラストスパートとばかりに悪運がたたみかけてくるんじゃないかみたいなことを考えていた大晦日。
それで1月1日。羽田空港に向かうために乗っていた新幹線が、とまった。この寒い冬に、雪かと思いきやでもなくビニールが絡まったというよくわからない理由。
これはちょっと大丈夫かなと嫌な予感がする中、景色と怪獣のことを考えたりしていた。
だんだん不穏な空気が漂うなか、なんとかマンがくるのかな、とかいうまぬけな子どものつぶやきにちょっとイラッとして、よく考えたら自分もさっきまで怪獣のこととか考えてたなと思いつつ、結局新幹線は3、40分ほど遅れ、情けないほど全然間に合わなかった。駅員さんは、50分遅れということにしてくれた。より仕方がない感が増した気がする。
そう、たしかにいろいろと予想してもうちょっと早めに出てれば間に合ったのだ。30分だともうちょっと早く出てきてくださいよという感じになってしまうかもしれないけど、50分も遅れたなら仕方ないか、かわいそうにという感じに見える。
そういえば結局、新幹線の状況ことはあんまり調べなかった。生活の中では、情報を得る時期と得ない時期のムラがあってもいいような気がする。
とにかく空港につき、仕方がないので全然つながらない電話をかけたり、全然進まない行列に並んだり、ソファーに座ったりしながらなんとか、飛行機を明日にかえてもらった。空港では間に合っていない人の名前がフルネームで呼び出されており、自分もこのように呼ばれていたのかと思うと、だらしなさをみんなの前で言われているようで非常に恥ずかしい。
きょうはホテルでゆっくりと思いきや、空港の人は苦笑いしながら、明日は遅くとも朝6時くらいには来てください、と言った、、
続く
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